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ところが……
「今日は疲れただろ?……一人でゆっくり休め」
将吾さんがベッドから出て行こうとする。
一人で寝られるなんて、いつもなら大歓迎のはずなのに……わたしは将吾さんのスウェットの端をぎゅっと握っていた。
……なんでだろ?酔ってるからかな?
縋るような瞳で、将吾さんを見てしまう。
これではまるで、行かないで、と目で訴えてるみたいじゃない。
「……彩乃?」
わたしの様子は、いつもとは明らかに違った。
「酔ったおまえは、素直でかわいいな」
将吾さんは目を細めて、わたしの頬を撫でた。
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