8181人が本棚に入れています
本棚に追加
「……ここから先は、まだ知らないからな」
将吾さんが荒い息でつぶやいて、わたしのショーツの中へ手を這わせた。
もふもふのフリースの上下は、とっくの昔にベッドの外へ放り投げられている。
将吾さんも先刻、スウェットの上下を乱暴に脱ぎ捨てていた。
わたしはすっかり、あふれんばかりになっていて、彼の指を受け入れる。
「……彩乃、狭いな……ご無沙汰か?」
将吾さんが指だけじゃなく、その表情と声でもわたしを揺さぶる。本当に意地悪だ。
「お仕置き」はまだ続いていて、彼はまだ一度もくちづけしてくれることはなくて……
ただ、わたしが彼の指でこの上もなく乱れている姿を……そんなわたしの顔を、ただ、見つめていた。
……この人、絶対に人工授精なんかせずに、自力でわたしに子どもをもうけさせるつもりだ。
そのために、なんだかいろいろ策を練っていて、自分がまんまとそれにハマっていたことに……たった今、気づいた。
だけど……
最初のコメントを投稿しよう!