ビーストテイマーの召喚士は地球の動物を呼べる様です

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ビーストテイマーの召喚士は地球の動物を呼べる様です

「いやー、君の死に方、最高に情けないねー」 「え、誰ですか?」 「神様でーす!」 「あの、自分まだ仕事残っていますので、帰って良いですか?」 「ちょっと、死んでも仕事熱心なのは凄いけれど、現実見て欲しいかなー」 「俺、死んだんですか?」 「そうそう、檻の清掃中に糞踏んで転んで、頭打ってポックリだよ」 「そっか、俺あの時に死んじゃったのか・・・」 「で、そんな哀れな死に方した君に転生のチャンスをあげようと、魂を此処に連れて来たってわけさ」 「此処って何処なんですか?」 「異世界だよ。魂だけだから、異世界の景色はまだ見えないけれどね」 「道理で。真っ白な風景しかないから、変だとは思っていました」 「それで転生する? 今ならもれなく二つの職業を付けちゃうよ!」 「どんな職業何ですか?」 「ビーストテイマーと、召喚士」 「えーと、動物を意のままに操れて、何か別の生物を呼べるって事ですか?」 「理解が早いね。どう? 異世界転生しない?」 「召喚で呼べる生物は何ですか?」 「君に縁のある生物とだけ言っておくよ」 「転生すると、記憶はどうなるんですか?」 「覚えてても良いし、忘れても良いよ。何方が良い?」 「じゃあ、覚えたままでお願いします」 「オーケー、他に聞きたい事は?」 「特にありません」 「じゃあ異世界ライフを満喫してくれたまえ」  俺の意識は、ここで一度途切れた。 「ーーー、ーーーーーーーー!!」  誰かの声が聞こえる。何を言っているのか解らない。日本語じゃないからなんだろうな。 『あ、忘れてた。翻訳もサービスしとくね』  頭の中に神様の声が聞こえた。すると先程の声の内容が解った。 「旦那様、立派な男の子です!!」 「でかした! これで我が一族の跡継ぎが、やっと産まれた!」 「おめでとうございます、旦那様。三人目にして、ようやく念願の長男が誕生しましたね」 「妻よ! お前には辛い思いをさせて悪かった。だが、もう思い悩む事は無い。立派な男子だぞ!」 「アナタ、私が今欲しい言葉は、そんな事じゃありませんよ?」 「おっと、すまん。愛しているぞ、我が妻よ」 「私も愛してます、アナタ」  俺はどうやら、赤ん坊で生まれて来たばかりの様だ。何才くらいになったら、喋っても大丈夫だったかな?  そんな事を思いながら俺は、異世界転生を果たしたのだった。  あれから十年。俺は魔法適正が有った為、魔法学園に入学する事になった。
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