可哀想な運命と引きかえに、与えられる奇跡

1/9
前へ
/19ページ
次へ

可哀想な運命と引きかえに、与えられる奇跡

僕は何度も『ツバメと少年』を読んだ。 ツバメがどうして少年と一緒にいてくれたのか。どうして最後に少年は海へ行けたのか。 どちらの答えも、少年の命が残りわずかだった、ということ。 僕の命が残りわずかなら、フウヤが北の国に行かないで僕を助けることも、ショーヤと展望台から桜を眺めることも『可哀想な運命と引きかえに、与えられる奇跡』が発動するんじゃない? 誰も僕を責めたりしない。だって、僕は死んじゃうんだから。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加