第7章 またまた迷子のわらび

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 いつのまにか、うとうとしてたみたい。  どこからか、獣の声がする。 「どうしたらいいの……?」  動くことができない。  道が分からない。 「朝までここにいるしかないのかな……」  だいぶ小降りになってきた。  夜明けには、この雨もやむだろう。  そしたら、山を目印に降りていける。 「みんな、心配してるだろうな……」  お父さん、お母さん、わらびはここにいます。  どうか心配しないでください。  って言いたいけど、伝える手段がない……。
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