第9章 蓮子の本当の秘密

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「……お前、聞いてる? どこか痛いのか?」  蓮子さんは怪訝そうな表情で私の顔をのぞきこんだ。 「……いや、違うな。空想の世界を旅行中なのか。なんか、あんたらしいな」  蓮子さんは苦笑した。  ああ、笑うとますます美人ね、蓮子さん。  って、違う!  そういう話じゃないの!! 「蓮子さん!!」  私は大声を出した。  蓮子さんは驚いた表情で立ち止まる。  いつのまにか出てきた月が辺りを照らしてる。  月明かりの下、白いレインコートをはおった蓮子さんは本当に綺麗で、数秒間思わず見とれてしまった。  って、違う!  蓮子さんに見とれてる場合じゃないの!
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