雨雲
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いや、待て。解毒薬の量は。材料ならまだある。全て調合しきれば。濃度も調整し直しだ。爆音から何分経った。時間は足りるのか。燃料は。風向きは。雨量は。 「何か思い浮かびました?」 いつの間にか駆け寄って来ていたらしいアイナをもう一度見上げ、私は言った。 「人手が……いや、何より君の力が要る。手伝ってくれるかい、アイナ君」 「はい!博士!」 アイナは力強く頷いた。
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