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彼の手が俺の背を滑り、肩甲骨をなぞった。くすぐったさに身を捩ると、胴の太さを確かめるような手つきで脇腹を撫でられる。
大きなふたつの手が、大きく開いたウエストをかいくぐって臀部を撫でた。
「ちょ……っと、やめてください……」
「オス? メス?」
「は!?」
逃げようと腰を浮かせた拍子に、下着をずり下ろされそうになる。びっくりして腰を下ろせば、今度は脚の間を硬い腿で擦られた。
男の手は下着の小ささを面白がるように、横の紐状の部分を引っ張ったり弾いたりする。何も見えないせいか、この状況に対する危機感は薄い。これから何が起ころうとしているのかということより、俺は小さな下着を知られたことが恥ずかしくて仕方がなかった。
「ア……っ」
下着を思い切り上に引っ張り上げられ、布地が股間にきつく食い込む。そこを妙にやさしげに腿で擦られ、あられもない声が漏れた。
「かわいい声だ。メスだね」
興奮していると分かる声が、正確に耳に吹き込まれる。本当にこの男からは何もかも見えているのかもしれない。この真っ赤になった顔も、潤んだ目も。
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