そして、少年はトラキチと夢をみる。

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試験1ヶ月前に公表されたときの心情を思い出して、準備室への向かっている中、ふと、つぶやいてしまった。 「ただの缶蹴りじゃないさ。小型ガジェットドローン30体が鬼になって、そこらじゅうを探し回る。もし、発見されたら、ペイントガンで滅多打ちに打たれて終わりさ。俺たち3人が撃たれるかA.I.Cたちの可動がすべて停止したら終わりだからね。さらには、最後の門番とも言うべき大型ガジェットドローンが缶の設置場所から離れやしない。この大型ドローンをうまくかいくぐって目標の缶を蹴飛ばすのは難しいだろうな。当然、公表された内容以上のこともスクールは仕掛けてくるだろうしさ」 「さらには制限時間も30分と厳しいしね」 「場所も平野に対して森林が多めに占めてあるのだから、索敵も一筋縄じゃいかないだろうしな」 「それでも十分に特訓を積んできたし。頼りにしているよ、皆。よし。じゃあ起動しようか」 「ああ」 「うん」 「「コンタクト・オン」」 3人が一斉に起動コードを唱えると、淡い光が3人を包んでいった。 光が収束すると、カナタの虎型A.I.C『トラキチ』、ジンの鳥型A.I.C『バーディ』とアカネの猫型A.I.C『ネコネ』が現れた。     
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