私が今を生きる頃

1/1
前へ
/91ページ
次へ

私が今を生きる頃

 これでこの物語はおしまい。 長くて平坦で、飽きてしまった人もいたかもしれない。私の人生はそんなもんだ。  それでも確かな事実として、私がいて、母が死んで、そして今がある。それは私にとっては替えの利かない事実だ。  私が十八歳三ヶ月だった頃母が亡くなった。  あの頃私は母が嫌いだった。  今はもう分からない。  でも、私はあの人たちの娘であり、今、この瞬間も生きている。    これからも、歩き続けていく。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加