私が旅の帰路に就いた後で

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 母が振り返ってきた。私を見て、泣きながら微笑んでくれた。その口元はなんと言ったのか、そこまでは読み取れなかった。  母が消えた。外の雨は叩きつけるような雨音を鳴らしていた。
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