唯一の男

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******* 「お待たせしました。」 席をカウンターから2人掛けのテーブル席へと移した二人に 改めて珈琲を2つ置く 彼女の分だけでいいと真斗は言ったが そうもいかないだろうと店長が新しく珈琲を淹れてくれたのだ 彼らのテーブルから離れ カウンターの傍の私の定位置へ戻ると 彼女は何かを真斗に話し始めた さすがに盗み聞きはしたくないと思い カウンターのシュガー等の補充と拭き掃除をしてみる しかし ・・・・・・気になる 彼女は年上である事は恐らく間違いない 元カノ? チラっと、彼女を見るが 彼女は私に背中を向けているので表情は読み取れない その代わり 真斗がチラッと私の方を見てパチッと目が合った その瞬間 その彼女が勢い良く振り返り 私を思い切り指差した 「あの、女なの?!!!結局、巨乳のヤリマンが好きなのね!」 ・・・・・・・・・・・・・。 巨乳は致し方ない でも 『ヤリマン』呼ばわりは聞き捨てなら無いんですけど 呆然としていると 真斗がボソっと、彼女に何かを言った その時の目が 見た事ないくらい冷ややかで一瞬ゾクッとする
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