愛する事は、忍耐だ

17/17
5893人が本棚に入れています
本棚に追加
/380ページ
え、。 聞き間違いかと思った けど、結海が 真っ赤になってマスターの腕を叩いているのを見て 間違ってはいないと、確信する 『また』…? 何ともいえない 感情が腹の奥からこみ上げる いや、結海の気持ちを聞いたばかりだ それに 結海の過去は気にしないと決めたばかり 他の男なんか目に入らないくらい、俺に夢中にさせればいいだけの話だ 言い聞かせるほどに 自分が小さく見える 小さく息を吐き、気持ちを落ち着けていると 「はい、珈琲。」 結海が珈琲を持ってきてくれた 「ありがとう」 いつも通り薫りを楽しんだ後に口に含む 良い薫りと同時に いつもより苦味を感じた
/380ページ

最初のコメントを投稿しよう!