クリスマスの夜

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クリスマスの音楽があちらこちらで流れ 街中、お洒落をした女の子達がキラキラした顔で歩いている 今日は、クリスマス イブ うちの店も静かにクリスマスソングが流れている 「店長、クリスマスですねー。」 「イブまで働かせちゃってごめんね。」 店長は相変わらずの定位置で 私に眉を下げて微笑んだ 「何言ってるんですか。休んだってする事無いし 働いていた方がいいですよ。」 ポーッと外を見ながら言うと 「今年は彼がいるじゃない。」 店長が、何故か拗ね気味に言う 「まぁ、たしかに。でも、彼も仕事ですから。」 今年のクリスマスは平日のため 2人ともいつも通り仕事だ 別にこれと言って特別な事をする予定も無いし 親父さんのとこでご飯を食べて、予約したケーキを家でまったり食べようと考えている 「ふーん。付き合って初めてのクリスマスなのに?」 「……それ、言います?意地悪だなぁ、店長。」
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