男なんて、。

5/6
前へ
/380ページ
次へ
「ううん、なんでもない。」 「そう?」 男は、そう言うと 目の前に数枚の紙幣を置いた 「え?」 彼を見上げると 「やっぱり、今日で会うの止めにしよう。俺、来月 結婚するんだ。」 ……。 「今まで、ありがとう。花と出会えて楽しかった」 何、それ。 シモの世話してくれて、ありがとうって事? 私は風俗嬢か? そりゃあ、セックスしかしないもの 出会えて楽しいわよね 怒りなのか 悲しみなのか 感情が入り乱れ過ぎて 手が震える その姿が この、ろくでもない勘違い男には フラれてショックを受けているように見えたのだろう 言葉の出ない私の頭をポンと撫でた彼は 私に軽くキスをすると 「どうしても、眠れない日があったら連絡してもいいよ」 そんな、ありえない台詞まで置いて 部屋を出て行った
/380ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5900人が本棚に入れています
本棚に追加