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「りっちゃん、本当に死んじゃったの……?」
康之は涙声で呟いた。
私は振り返ると、両手を腰に当てた。
「そうよ。長い付き合いだったけど、とうとうさよならね」
「そんな……」
康之はちらりとテーブルの上のピルケースを見つめた。
サプリを購入するのは、たしかに康之の役目だった。不規則で不健康な生活を送っている私のために、康之は定期的にサプリを購入し私のピルケースに補充してくれた。だから本当に、彼は自分が私を殺してしまったと思い始めているのかもしれない。
少し罪悪感が芽生えたが、それでも三ヶ月の地獄での研修にはかえられなかった。
「……数ヶ月前から、りっちゃん宛てに時々届いていたあの妙な宅配物……」
康之がぼそりと呟く。それを聞いて、ぎくりとした。
不規則な生活を送っている私は宅配物を受け取ることができない。だからいつも彼に対応してもらっている。
「どれも海外から取り寄せてたものだった。あれは……あれは、やっぱり……」
「な、何それ。私は知らないわ。康之が手配したんでしょ? 変なこと言わないで」
それはまさしく、私が取り寄せた致死量を超えるあれやこれやだ。確実に死ぬためにあらゆる劇薬を世界各地からお取り寄せしたのだ。
山田さんがちらりとこちらを向く。
まずい。自殺であることがバレてしまう。
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