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そもそも日葵がこんな柄にもない変なことをやりだした元凶はやはり地獄のトラブルメーカー、汐凪渚である。
「警部殿とあの臨死君くっつけない?」
そんな鶴の一声、否、鶴の一声は若干意味が違うがともかく。渚の一声で日葵は災難に巻き込まれた。
「り、りんしくんってだれ?」
気にするべきはそこではない気もしたがともかく、日葵は渚姉の言動に戸惑いつつ河原に置いて来てしまった二人の心配をしていた。
チキチキ大作戦決行の六時間×三セット前の話である。
日葵は渚姉を呼び出しに山を登っていた。
臨死体験の子供、鏑城聖が地獄に訪れて早六時間×十セット。そろそろ本格的に焦らないとヤバい。
「要は二日とちょい昏睡状態っつーことだからな。日葵、お前汐凪呼んで来い。得意だろ」
渚姉は臨死君を助ける方法を捜しに行ってくるねーと言ったきり戻ってこなかったから日葵は渚姉の呼び出しに駆り出された。
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