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「なー、ケイ」
「なんだ」
「いないな、日葵ちゃん」
「・・・」
「無視すんなよ~」
「・・・汐凪の匂いがする」
「は? ナニソレ」
「状況的に、な」
ケイは、持ち前の鋭すぎる嗅覚を存分に発揮していたがそれでもまだ、自分の置かれている状況を全て把握している訳ではなさそうだった。
それにしても時間の問題だ。
「ね、ねえ、渚姉。もう止めようよ・・・」
「まだこれからだろー。さ、ここからどうフラグを立てるかが問題だな~」
「渚ねええええ」
日葵は、あとでケイに何を言われるかと思う時が気ではなく、できる事なら早く渚姉側からケイ側に加わりたかった。
「なあ、ケイ」
「なんだ。日葵が見つからねえってのはさっき聞いたぞ」
「そうじゃなくてさ・・・」
日葵が言おうとした文句はしかし、若干真剣みを含んだ聖の言葉にかき消された。
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