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「・・・日葵」
「いや、俺聖だけど」
「知っとるわ」
日葵の魂の叫びが届いたのかどうか、ケイは石を積む手を一瞬止めて三途の川を睨んだ。
「ケイ、お前よっぽど日葵ちゃんの事が好きなんだな」
「好きだけど、それは今どうでもよくて・・・」
「普通に肯定するとこがすげえよ」
「汐凪は日葵と一緒に居るんだろうな。日葵はまだ石を積む時に一人になった経験が薄いんだぞ・・・」
「過保護かよ」
「だが・・・」
「子離れできないお母さんって感じだなw」
「うるさい!」
「いいじゃねーか、自立自立」
「自立する前に壊れたら元も子も・・・」
「ケイは日葵ちゃんを信じられないのかよ?」
「・・・」
「俺のクソ頭いい知り合いも言ってたぜ。リスクを恐れる馬鹿は永遠に子供だって」
「・・・ほっといたって私は永遠に子供だよ」
「いやいや、自立と成長を目指そうぜ!」
「死んだ身体でどう成長しようってんだよ」
「ネガティブだなあ。もっとこう魂の成長的なのをさ!」
「そんな曖昧な成長いらない」
「そこをなんとかぁ」
「お前は何をどうしたいんだよ」
楽しい会話であった。
あまりに楽しそうなもので、地蔵虐としても金棒を振りかざす場面か否か若干迷ったと言う。
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