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弐 winwin
「日葵はまず趣味を見つけるべきだな」
「趣味?」
あれから何日過ぎたのかは日葵にはわからない。
ケイは何故か日時を知る方法を知っているようだが日葵には教えてくれなかった。
だけどひたすらアニメの主題歌を歌った。二期のOPばかり歌ってたらケイにいい加減やめろやそのヘビーローテーション! と怒られたので一期のOPを歌った。そしたらなんとか耐え抜くことはできた。
赤い雲のかかった年中真っ暗な空のせいで朝だか昼だかもわからないがケイと散歩をしているとケイにいきなり変なことを言われた。
「何が変なことだ馬鹿たれ。人の厚意を踏みにじりやがって」
「踏みにじってない踏みにじってない踏みにじったのは語り部であって私じゃない」
大胆にも実在しない人物に責任を押し付けようをした日葵だがケイが何かと言いがかりをつけて怒って来るのは毎度のことなので切り替えも早かった。
「それで? おまえ生前趣味とかなかったの」
「ん~・・・これと言ってなかったかなぁ。私頭悪いのに私立のいいとこ中学校入っちゃったから勉強だけでもう精一杯」
「報われねぇ話だよなあ。趣味無しで頑張った勉強で得た知識が一つも役に立たねえうちに死んじまったんだから」
「え? なに? 考えないようにしてたのにわざわざ傷をえぐるようなことを言うの?」
「勉強なんかするもんじゃねえっつー教訓だなこりゃ」
「やめてよ。全国の勤勉な学生たちが勉強する気をなくしたらどうするの?」
「大丈夫大丈夫語り部もこんな時ばかりは一丁前に仕事するから」
「みんな語り部に期待掛け過ぎじゃない?」
※ケイ個人の感想です。良い子は真似しないでね☆ 尚、本当に勉強止める馬鹿がいても作者は一切責任を負いません。あらかじめご了承ください。
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