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笑顔を向けて、久我原にお礼をしてみた。
そんな笑顔で対応する反面、片瀬の頭の中はパニックが起きていた。
『やべぇ!やべぇ!こいつ頭大丈夫か!?ストーカーか?どこまで行っても追いかけてくる気なのか!?しばらくこのクラスにいるが、現在ダントツでこいつがやばいやつだ!』
「あ、そうそう。僕、最近圭と仲良くしてもらっているんだ!圭っていうのは、宇津野くんのことなんだけど。だから、そんなに僕のこと心配してくれなくても大丈夫だからね!」
危険人物と判断した片瀬の対応は早かった。害虫駆除のように、瞬殺する言葉をかける。
「え?宇津野?」
「うん!この前は一緒に出掛けたんだよ!」
『大山くんと黒田くんも一緒にいたけどね!』と心の中で伝えた。
「そっ、そうなんだ・・。」
久我原は明らかに気分が落ち込んだ様子だ。
『男とか好きじゃないから。邪魔だから、とっとと消えろ。』
笑顔で、片瀬はそんなことを考えていた。
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