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「今日、始業式でクラス替えまであるってのに、リノン休みだっただろ?
リノンと仲良い奴らはあんまり気にしてないみたいだったけど」
「そういえばそうだったな」
レイジは目線をプリントに落としたまま返事をした。
ユウはかけている眼鏡を中指で上げた。
「でさ、リノンが休みなのはゲームの世界に入ってしまったからだって噂になってるんだよ」
「……もう一回言ってくれ」
「だーかーらー、リノンがゲームの世界に入っちゃったんだって!」
レイジは眉をひそめた。
「聞き間違いではなかったらしいな……。
そんなこと、ありえないと思うぞ」
ユウは笑った。
「うん、俺もそう思う」
「さすがのお前も信じてないのか……」
レイジは苦笑してプリントをめくった。
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