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「それにしても、どうしてゲームの世界に入っているなんて非現実的な話になったんだ?」
「ゲームの世界に入って帰ってきたって言ってる奴がいるらしいんだ」
「誰だ、そいつは」
「名前までは知らないけど三年生らしいぞ」
「みんな冗談で噂してるんだろう」
「そうかもしれないけどさ、ゲームの世界なんて、本当に入れたら面白そうだよな!
何の世界が良いかな、『アクアゴールデンシップ』かな、『ボールスの大冒険』もいいし、でも『アネモネ』シリーズも捨てがたいなあ」
「想像するのは自由、だな」
「そうだろ、ワクワクするよな!」
ここで交差点に差しかかった。
「今日の塾はテストだって言ってたよな。頑張れよ!」
「ああ、またあとでな」
レイジは頷いて、交差点をまっすぐ進み横断歩道を曲がっていく。
ユウは右に曲がった。
家にまっすぐ帰る、なんてことはしない。
交差点から三件目にあるゲームショップ・レガロがユウの目的地だ。
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