私が…プロポーズ?

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148 まさかの失態に 私はかなり落ち込む… 子供が大きくなったら 産まれた時の状況を 話せないなんて 母として失格だ… はぁ… 溜息をつくと 看護師が現れた… 「穂波さん? そろそろ戻れる? 個室用意したから… 母乳は明日からだから 今夜はゆっくり休んで… ご主人とお母さん 待合室にいるから声かけるわね。」 私はゆっくりと 起き上がり 分娩台から降りた クラクラする… 一応憶えていないとは言え ひと仕事終えたカラダなんだと 実感した… 出産の時のこと 憶えてないなんて 誰にも言えない… 志貴さんの顔 ちゃんと見ること出来るかな? ゆっくり歩きだし 分娩室の扉を開けようとしたら 開いた… 志貴さんとお母さんが居た 「美桜? 大丈夫?」 直ぐに志貴さんが 私のカラダを支えてくれた… 個室へと移動… ベッドに着くと 私は腰掛けた… 「ありがとうございます。 志貴さん…」 私がお礼を言うと 「うん…美桜、お疲れ様。 それと…ありがとう。」 そう言いながら ギュッと抱きしめてくれた… ………
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