2話畑改革中です

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 わしとゴブリンのダイチは城の探検をしていた。  スライムのウォーターはいたるところの掃除を始めた。  ボーンソルジャーは鍛える部下がいなくて嘆いていた。  バットは城から出ていき、ここらへんのマップ作りをはじめた。  城の中の設備などは3D画像のようなマップで見ることは可能とされている。   現在、城の中にハウスがあることを確認した。  そのハウスは小学生の体育館ほどの大きさはあった。  太陽の光は城の隙間から漏れてきて、どうやらそれで光合成をおこなわせるようだ。  ハウス自体はまんべんなく光が入ってくる。  問題は種だ。  種や食物はマジックポイントで召喚はできないようだ。  ため息をつくと。  わしたちは空腹じゃったのだ。  あまりの空腹でおかしくなりそうで、どこかの村にいきたい、そう思うのが普通なのだが。  わしはこの城からでるしかなくて。  そうだった。フルダイブがあったのだ。 「ダイチよ旅にでてはみぬか?」 「そ、それは自分を認めたということですか?」 「認めない、認めるかは働きしだいじゃ、ちなみにおぬしは勇者を倒している。その時点で認めておる」 「ありがとうございます。魔王様」 「いいさ、それで、装備とかは?」 「いりませぬ、棍棒で布の鎧さえあれば」  わしははぁとため息をついた。  そしてわしは玉座に戻って、深い深い眠りについたのだ。  目をあける。  頭の中に人格がいるみたいで。 「これは魔王様」    そうつぶやいたのはゴブリン族のダイチだった。 「わしは異世界を満喫したいのじゃ、わしが体を乗っ取ってよいか?」 「いかようにでも」 「うむ」  わしは1人のゴブリンとなった。  スタート地点はバスポート城の城門だった。  外は太陽が黄色い光をチラシ、いたるところに光の雨を降らしていた。  森はとてもみずみずしいにおいがして、葉っぱの毒素が自然の温かみを伝えてくれる。
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