第4章 特訓

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~次の日の放課後~ 「さぁ、今日から本格的に訓練始めるからね!」 「張り切っていこーぜー!」BJとニックが言った。 この日から本格的に魔法の勉強を始まる。まずは簡単な呪文からと言って、ニックが分厚い本を1冊涼に渡した。 「そんな顔するなよ、さすがに全部はやらないさ。」そう言ってニックはケラケラ笑った。どうやら涼は無意識に眉間に皺がよっていたようだ。 「あはは…ごめん。」涼は苦笑いをした。涼は昔から本を読むのはあまり得意ではなかった。そのせいで眉間に皺を寄せていたのだ。 「全部やるわけないでしょ?それに基本は口で説明して、実際にやってみせるんだから大丈夫よ。」BJがため息をついて言った。 その言葉を聞いて涼はほっとした。 「じゃあ始めるわよ。46ページを開いて。」 涼は言われた通り46ページを開いた。 そこには”引き寄せ呪文”と書かれていた。 「それは引き寄せ呪文。涼、質問ね。あなたは戦いの最中、敵の攻撃で杖を落としてしまいました。さて、どうする?」 「えーっと…走って取りに行くかな?」涼が言った。 「ハハッ、涼。そんなことしてたら頭ぶった斬られるぞ?」そう言ってニックが笑い転げた。 涼はそれを聞いて少しゾッとした。それを見てBJもケタケタと笑い始めた。 「そーゆー時にこの呪文を使うんだよ。いい?よく見てて。」そう言ってBJは部屋の右端にに杖を置き、その反対側に立った。そして杖の方に手を伸ばした。そして呪文を唱えた。 「”エナ・バストニ”」 BJが呪文を唱えると、杖はひとりでに動き出し、BJの手に向かいスピードを出して飛んできた。そしてBJの手の中に収まった。 「す、すごい…。」涼が言った。 「引き寄せ呪文は簡単な割に結構便利なの。まぁ杖は少し難しいから、まずはこれから始めるよ。」そう言ってBJは、涼が座っている机の2つ隣に、小さな飴を置いた。 「そこからこれを取ってみて。やり方はさっき見せた通り。対象に向かって手を伸ばす。そしたら呪文を唱える。いい?やってみて。」 涼は飴に向かって手を伸ばした。そして呪文を唱えた。 「”エナ・バストニ”」 だが飴はピクリとも動かなかった。 「あれ?なんでだろ?」涼が首をかしげた。
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