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えーだれ?
こんなに、空いてるんだから隣になんてこないでよ
と、思ったら
遥輝さんだった
「やっぱりいたんだ」
「どこにいたの?」
「えっ?今来たんだよ~間に合ってよかった」
「もう、9回だよ」
「チケット売り場の人にも言われたよ」
「いいんだよ9回で千円払ったって
だって、遥さんが来てるかどうか、いや来てる
と、信じて賭けてみたかったんだから」
「ありがとう」
なんて思わず言ってしまった
「ぼくの勤務の関係で電車でも顔を合わさなかったから
なんか、気になっちゃって」
「コーヒー飲む?」と私
「今飲んでるのに、もう一本あるの?」と遥輝さん
「もしかして、僕の分だったりして?
・・・そんなこたーないよね?!」
「・・・はるきの分に決まってるでしょ
だって、私も会いたかったんだもん」
「はるか」
いつのまにか呼び捨てになっていた
お互いに笑い合いながら
いや、半分泣きながら
握手からのーハグ!
一緒に駅まで歩く途中、はるきが
「僕とバッテリー組んでくれますか?」
と、聞いてきてくれた
嬉しい
嬉しいよー
でも
「嫌です」
「だめなの?なんで?」
「私から言いたいの!」
「私とバッテリー組んでくれますか?」
「なーんだー、そのかわり選手交代なしだよ」
「はい」
その日から色あせてた毎日がシアワセ色になった
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