青空が映った

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長い髪をかきあげてから・振り向いて僕をじっと見る いや・「突然」とか「じっと」とかは「僕」からの感覚であって・あのときは「彼女」としたけど今は文芸部部長の「先輩」にとっては そういう感覚はまったくない・と考える ただ・先輩が「青空部」と言ったことと 「先輩」の瞳にそれを結びつけたところの記憶は・間違いなく鮮明だ 「あと10分」 しかたかたなく むりやりひねり出して・先輩をモデルにして書いてみる 『カメラを手にした眼鏡女子がモデル』 先輩に似ているように思う・ので ここは後輩設定にする/『南多摩高校写真部」 セリフをどうにかしてみる・けど どうにかなる筈もない 「初めてにしては けっこう萌えるのな! ”眼鏡女子” がタイプなんだ」 ほめられたのか? まあ・新入部員相手 ならそんなもんだろう 先輩は ゆっくりと・僕から窓の方を見上げた/あのときより・青空が澄んだ瞳だった
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