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頼羅の母の運転する車で、二人はまず祖父の家へ行った。頼羅達の住むマンションから車で十分ほど、川を渡った古い住宅地に、頼羅の父の実家があって、そこには頼羅の祖父母が住んでいる。
門の前に車を止めると、既に待っていたようで、頼羅の祖母がすぐに車のドアを開けた。
「ごめんなさいね、隆子さん、急に」
後部座席に頼羅の姿を見つけた祖母が、頼羅にもすまなさそうに言う。
「やだ、頼羅まで、ごめんね」
あやまる事なんてないのにな、と、思いながら、頼羅はおばあちゃんに久しぶりに会えてうれしかった。
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