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まだら服の笛吹き、再び
「何だ、知り合いだったんだ」
帰りの会が終わって、集団下校の列に並んでいると、急に小鳥が転校生の話を蒸し返してきた。転校生との出会いのきっかけを言うには、おじいちゃんが居なくなった事を説明しなくてはならず、話が長くなりそうだったし、人が大勢いる前でするような話では無いと思った頼羅はあいまいに言葉を濁して話題を変えた。
「そういえば、きらりちゃんってこの学校の子じゃないのかな」
小鳥は、あからさまな話題そらしに少しだけひっかかりを感じた様子を見せつつも、昨日のきらりの尋常成らざる様子を思い出して、特別文句は言わなかった。
「下足入れを見たけど、きらりちゃんって名前の子は居なかったなあ、あ、一二年生しか見てないけど」
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