まだら服の笛吹き、再び

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「あれ? ライラちゃん?」  バスケットゴールの下にたむろしていたのは頼羅達と同じ四年生の男子達だった。イタルは早速仲間に入れてもらったのか、男子たちとバスケをしていたらしい。  イタルは一人で頼羅達のいるベンチのところまでやって来た。 「有本君だ」  うれしそうに小鳥が言うと、頼羅は少しだけ顔を歪ませるようにして黙っていた。 「おじいちゃんは大丈夫だった?」  不機嫌そうな頼羅の様子にひるむことなくイタルが続ける。 「うん、その後は特になにも、私、おじいちゃんと一緒に住んでるわけじゃないから、詳しくはわからないけど」 「そうなんだ、えーっとそちらは?」
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