紙ひこうき飛んだ

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 頼羅と小鳥が走って行っても、ランドセルのまま来ているらしい五年生男子達が既にゴールを独占していた。がっかりした二人がベンチで、じゃあ今日は何して遊ぼうか、と相談していると、よたよたとした自転車が二人の前を横切った。  あぶない、と、言う前に自転車が横倒しになって、乗っていた女の子が自転車諸共倒れた。  頼羅と小鳥が女の子の方へ駆け寄ると、自転車のどこかにぶつけたのか、女の子は膝から血を流していた。  自転車が倒れて驚いたのと、血が出たショックで女の子が泣き出すと、 「大丈夫?」  と、小鳥がまず女の子に声をかけた。 「あぶないから、自転車どかすね」  小鳥と息の合った様子で頼羅が自転車に手をかける。小鳥が、女の子の手をとって、足を抜こうする体を支えると、すかさず頼羅が自転車を抱えて持ち上げた。
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