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「ごめん、やっぱり行かないといけないみたいだ」
「いいの。あなたは王弟殿下の親友ですもの。親友が困っているのを見捨てられるような人じゃないわ」
「でも、今はキミを一人にするワケには…」
「大丈夫よ。私は一人じゃないもの」
「キミ一人の身体じゃないから心配なんだよ?」
「あなたが帰ってくるのを待ってるから。信じて待ってるから、私のことも信じて」
淋しい気持ちはあったけど、あの人は誰かが困っていたら、すぐに手を差し伸べる優しい人だから、私は惹かれて好きになった。
だから大丈夫、待つくらい何てことない。
そう思ってもう二年も経っていて、あの時お腹にいた息子のブルームもやんちゃざかりで毎日手を焼かされるけど、淋しさを感じる暇がないくらい楽しく過ごせてる。
本当は二人でブルームの成長を楽しみたかったな…。
生活は裕福じゃないけど、二人で食べるのには困らないくらいはある。
あなたが戦いに行ってから、王弟殿下のお妃様がかなり援助してくれたから。
王弟殿下が頼んでくれていたみたいで、私は頑張って生きようと思った、だって約束したから。
必ず待ってるって。
私はあなたを信じてるから、あなたも私を信じて安心してほしい。
もう今までの私じゃないんだから。
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