私の果てに。

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それから二年。 私も二十歳になった。 俗に言われるウリを辞めて、少しはまともな生活を送ろうと努力してる。 何人かの男とも付き合ったが、そこに好きという感情はない。 そしてセックスで感じる事も無かった。 牛丼のチェーン店でバイトしたり、居酒屋でバイトしたり。 飲食店でバイトするのは、ご飯だけは食べる事が出来るから。 それと結構簡単に採用してくれる事。 居酒屋でのバイトは深夜に終わる。 私は一人、部屋に帰る為に歩いていた。 すると、一人の男が私に近寄って来た。 汚い身なりの男で、アンモニアの匂いがした。 「久しぶりだな…。覚えてるか、ユージだよ」 最悪だった…。 一番会いたくない男に会ってしまった。 私はユージを避けて逃げ帰ろうとしたが、ユージは私の腕を掴んで離さない。 「久々にやらせろよ…」 私は声を発する事も出来ずに、逃げようと必死になった。 「いてて…何をする」 ユージの腕はねじ上げられ、コンクリートの地面に膝を突いていた。 「嫌がっているだろう…」 ユージの腕をねじ上げた男はそう言った。
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