私の果てに。

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三回目のデートの後、寺井さんと初めてホテルに入った。 そうやって私を抱いた男は私に飽きて行く。 私はそんな事を考えながら、寺井さんにされるがままに服を脱がされて行く。 寺井さんは服を脱がしながら、首筋や肩、胸…いろんなところにキスをしてくれた。 そして私の身体に手を優しく這わせ、下半身が熱くなるのを感じていく。 でも欠陥品の私はそれと快楽が繋がっていない。 ううん。 繋がっていない筈だった。 寺井さんの指が私のあれに触れた瞬間、私の身体がピリピリと痙攣するのを感じた。 あれ…。 冷静に構えていた私は、ゆっくりと目を閉じて身体を開いて行く。 いつもとちがう…。 私は意識を寺井さんの手が触れる場所に集めるかのように移していく。 声が出る…。 多分、人生初の喘ぎ声…。 寺井さんは何度も何度も私の名前を呼んでいる。 その声がどんどん荒くなり大きくなっていく。 おか…しい…。 こんな…の、わ…私…じゃない…。
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