私の果てに。

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その後も何人かとセックスしたけど、得るモノなんて何もない。 私にとってセックスなんて男が果てるのを待つだけの退屈な時間。 快楽なんてどこにもない。 愛情を感じる事もない。 無意味なモノ…。 そんな無意味なモノに男たちは必死になる。 セックスしたいがために女に金を使い、チヤホヤする。 私は高二の冬に家出をした。 特に家出する理由もなかったんだけど、何となく。 ママは私を探すかと思ってたんだけど、結局そんな気配もなかった。 初めのうちは、泊めてくれそうな男に近付いてセックスさせる代わりに泊めてもらい、ご飯を食べさせてもらう。 そんな生活をしてた。 生活なんて呼べるモンじゃないかもしれない。 そうやって生きてた。 そして男が飽きるのを待つ。 飽きると追い出され、またその日のうちに次の男を探して、部屋に転がり込む。 そんな男はどこに居ても見つかったし、ご飯を食べるのも苦労しなかった。 ただ、突然飽きられて放り出されるのは、私も心の準備が出来てないから嫌だった。
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