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「慧…やめて…」
未和子は目を覚まして震える声でそう言った。
「わかった」
俺はそう言って未和子から手を離す。
「あん、違うの…」
「違うってなにが…」
俺はベッドから立ち上がる。
そしてリビングへと行き、何もないリビングの中央に座り、そして大の字に寝た。
未和子に火をつけて放置する。
これも俺のセクシャリティ。
しばらくすると未和子の湿った声が寝室から聞こえてくる。
火がついた身体を鎮めるための自慰行為。
付き合い始めた頃はトイレで隠れてやっていたが、今では堂々としたモノで、果てるとすぐに下着を着けてやってくる筈だ。
三、二、一…。未和子は息を吸いながら果てる。
そしていつもの様にすぐに俺の傍にやってくる。
俺を覗き込む様にしゃがむと、
「お腹空かない…」
と言う。
俺はゆっくりと身体を起こして、無言で頷く。
未和子もソファに掛けたワンピースを被る様に着ると、上からカーディガンを羽織った。
「何か食べに行こう…」
再び俺の傍に来て俺の手を引く。
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