12人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
理由は簡単だ、単純だ。
まず第一に――顔が好みじゃない。
第二に――スタイルが気に入らない。
最後に――性格が気に入らない。腹黒い考えを持って近づいているんだろうが、それが分かっているからこそ、断っている。
それに、僕には既に理想の彼女がいる。
それも“魔法の本”に書いた願い事だ。
その結果、僕の理想通りの女性が僕の彼女になって、今は同棲している。
もちろん――僕が買った高級マンションで、だ。
それだけは自分の力でだ。本の力に頼るまでもない。
そして今日も仕事を終えた僕は、僕の帰宅を待つ彼女がいる家に帰る。
玄関の扉を開けると、
「ただいまー」
「おかえりー」
すぐさま同棲している彼女のお出迎えだ。
最初のコメントを投稿しよう!