12人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
もう逃げることは出来ない――だから僕が愛した人よ、存分に幸せになると良い。
それは僕と同じ運命をたどる、ということなのだから。
その時、思う存分絶望すると良い。
それが僕を裏切った罰だ、呪いだ!
たった“一冊の本”で存分に自分の人生を狂わすと良いッ!
そう思うと自然と笑いがこみあげてきて、僕は大笑いをしてしまった。
でも次の瞬間――僕の背中に走った激痛、それが僕の意識を刈り取った。
その刹那、僕は学習した――『馬鹿は死ななければ治らない』という意味を。
嗚呼、こういうことなのか……と。
最初のコメントを投稿しよう!