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嫌な感じの音を響かせながら押しては、オレの顔の近くに座り込む。
“フンスッ。”何てデカイ鼻息を顔に浴びせ。尻尾で頭をそよぐ。
『!』
自信満々な凛々しい表情をオレに見せつけて居るのだ。何て事。
オウカはオレの為に憎き時計をやっつけてくれた訳で、それを誇っている。
やべ感動で泣きそう。でもこれは何時も見てるオレの都合の良い
夢だから───じゃない。そうだそうだった。
オレにはもう本当にツクモが、オウカが居るんだ。
これは何時も見てた夢なんかじゃない。あ、また泣きそう。
泣きそうに成りながらもオレは左手を動かし。
「えらいぞオウカー。」
『───』
撫でる左手にオウカが頭を擦り付けてくるのが、最高に
こそばゆくて気持ちが良い。オウカの背の辺りに手を置くと手の平に
じんわりとした温かさが伝わり、それは
何時もの夢には無かった暖かさだ。ぐす。
「全ッ然偉くないでしょうが。ほら起きなさい!」
言いながら、母さんが掛け布団を勢いよく剥がす。体がさぶい。
でも母さんがオレの部屋に来てたって事は、本当にもう起きないと
大変な時間なんだな。オレは頑張って起き上がり。母さんに顔を向け。
「お゛あ゛よ゛う゛があさん゛。」
「ちょちょちょちょちょ、どしたの!?
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