突然の大イベント

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突然の大イベント

親が家にいないのもあって一人での生活に慣れているからか、昔から人と話すのは苦手だった。 特に男の人と話すのは余計にダメで、できることなら避けて生きてきた。 業務連絡みたいな、先生からの話しを伝言するみたいなことをすれば接触した方かなというくらいだったのに。 「あれ、野崎さん?」 …街で出会ったクラスメイト(一度も話したことない男子)に話しかけられるなんて一大イベントが、降りかかってくるなんて! 私に話しかけてきたクラスメイトは、クラスでも目立つ男子である皆川 芳人くん。 皆川くんはその屈託のない笑顔と親しみやすい性格から、女子から人気であるとも聞いたことがある。 そんな人と関わったりして万が一他の女子に妬まれでもしたら、静かに過ごせていた私の学生生活は台無しだ。 「ひ、人違いでは…」 「いやいや、絶対同一人物じゃん。目合ったじゃん。野崎さんっておもしれー」 何が面白いのか全く分からない。感性の違いを感じる。 そもそも目が合って人違いって言ってるんだから話したくないんです! 「こんなところでなにしてんの?」 「えと、あの…買い物を…」 「へぇ~、じゃあ俺も一緒に行こ!暇してたんだ」 「えっ…」     
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