第一章

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第一章

 ───朝の教室。先生が来る前の教室では生徒達が思い思いに過ごしている。  眠たい朝。オレは教室で自分の席に座りながらぼーっとしていた。  今日は始まったばかりで授業すらまだなのに、オレは既にお疲れモードだ。 「朝ってこんなに辛かったけかぁ……。」 「それは多分。御柱くんが徹夜したからだと思うよ。」  オレの独り言に応えたのは隣の席に座る白波。  少し顔を向けて見遣ると。白波は困った様に笑いながら、  自分の眼鏡型ツクモ。はくあのレンズを布で丁寧に拭いている。  白波曰く『拭くと喜ぶ。』のだそうな。そんな白波へオレは。 「いや。今日が楽しみってのもあったんだけどさ?  徹夜したのにも理由があるんだよ。楽しみな気持ちを  落ち着かせる為に、クリア出来なくて放って置いたゲームを  引っ張り出して遊んでたんだよ。したら何時の間にか外が  明るく成っててさー。不思議。不思議ってか恐怖を感じたもん。オレ。」 「全然不思議じゃないよねそれ。  もう。今日からなんだよ? お寺に行くのは。」 「分かってる。分かってるよー。だから楽しみ過ぎて  馬鹿な事しちまったの。結局ゲームも前と同じ所で  詰まってクリアは出来なかったしな。はぁ。」     
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