第一章

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 護霊化について。話をしたいと思います。」  先生が電子黒板に『護霊化』と文字を書きながら。 「護霊化とは自分のツクモを護霊とする事なのですが、これは皆さんでも  知っている人は多いかしら? その詳しい説明を今日はして行きたいと思います。  まずは実際に見てみましょう。そうねぇ……。  大山さん、前に出て来てくれますか?」 「おう!」  デカイ奴がデカイ返事と共に前へ出て来る。当然怪獣型ツクモも一緒だ。  前後に並んで歩く様は中々だな。先生は前に出て来た大山と  怪獣型ツクモを横に並ばせ。大山へ先生が何か呟き、大山は一つ頷くと。  自分の札型を取り出しては操作している。 『───』  すると大山が連れていた怪獣型ツクモの大きさがみるみる縮み。  最終的にバスケットボール程の大きさへ変化しては、大山の肩の辺りで  浮いている。若干デフォルメされた様なツクモのあの形態は、大人がツクモを  連れ歩く時にはよく見る光景だ。 「この状態が護霊化です。ツクモは実に様々な種類が存在し、  また大きさも多種多様です。そして皆が皆ツクモを連れ歩いてしまうと  交通機関の混雑化や、警備視点から等の問題が発生してしまいます。     
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