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晴れの再会
それから数日間,紗江は学校帰りにあのバス停の前を通ったが,いつもそこに昴の姿はなかった。
あの日は偶然そこにいただけなのか。それとも,もう紗江のことは忘れてしまったのか。
寂しいけれど,彼の日常に戻ってくれたのなら,紗江はそれでよかった。
そして,よく晴れたある日の学校帰り。紗江がいつものように,あのバス停の前を通りかかると…。
「紗江ちゃん,久しぶり!」
「昴くん…」
そこには,昴がいた。今日は雨も降っていないのに。
「私のことは,もう忘れてると思ってた」
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