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「忘れるワケないじゃん」
ニッと笑った彼の笑顔は,あの雨の日の彼と同じだった。
紗江は嬉しかった。けれど訊いてみる。
「今日はどうしたの?雨も降ってないのに」
「雨宿りじゃなくて。今度は紗江ちゃんを待ってたんだよ」
「…えっ!?」
予想以上の展開に,紗江はうろたえた。でもすごく嬉しくて,「ありがと」とはにかむ。
「私も会いたかったよ。…ねぇ,昴くん。今日はどんな話しよっか?」
紗江は,昴の隣りに座る。こうして,雨の日に出会った二人の恋は始まったのだった。
…おわり。…
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