スターライトシンドローム

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 七星は夜の新宿を歩いていた。新宿駅から電車に乗って家に帰るためだ。七星は『3001』の扉を開けることはしなかった。 「続いてのニュースです」 新宿のアルタ前の大型ビジョンでは緊急ニュースが流れて、七星は何かを感じるように大型ビジョンを見つめた。 「7:52発の成田発ニューヨーク行の飛行機がオホーツク海を越えた辺りでいきなり発生した乱気流に巻き込まれて墜落しました。飛行機に搭乗した乗客は以下の通りです」 新宿が車や店頭の音楽の騒音だけではなく人のさわざわした声が大きくなり始めた。そしてビジョンには乗客の名前が次々と出ていた。そしてそこに『倉田成夫』の名前を七星が発見し、車や店頭の音楽の騒音や人のざわざわした声も聞こえなくなっていった。  日差しが東から斜めに小学生の七星に差していた。そして波の音がする七星の前にはエンジェルロードが、干潮の時間が過ぎて塞がれていった。 「あっ! 間に合わなかった」 「七星が寝坊するからや」 七星の後ろからおばあちゃんが歩いて来ていた。 「でも七星大丈夫。干潮の時間は1日に2回来る。次はお星さまを見上げる時間に」 「本当に!? まだチャンスはあるんやね」
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