追及~腹の探り合い~

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 教団が不利になる=支部長である自分も不利になることじゃないのか? 「言ってしまえばこの支部は私が自由に動く為のいわば隠れ蓑みたいなものですよ。私の目的さえ達成できればこの支部なんて私には用済みですから」  なんかとんでもないことを言い出したぞこいつ。  追い詰められてやけになってるわけではなさそうだし、本当にこの支部がどうなろうと知ったことじゃないってことなのか? 「とても支部長のセリフとは思えないな」 「この支部が潰されたところで私にとっては痛くもかゆくもありませんからね」  そう言ってロイが「くくく」と笑う。  その笑いに底知れぬ『何か』を感じ、俺の背中に悪寒が走った。 「どうせこの支部はあなたのおかげで近いうちにこの国の騎士団あたりに潰されるでしょうが……私的にはただで潰されるわけにはいきません」  ロイが立ち上がり部屋の窓へと歩いて行く。 「一つ私とゲームをしましょう……なに、簡単なことですよ?私はこの国の神獣の封印を解きますので、あなたたちはそれを全力で阻止して下さい」 「はっ?何言ってんだお前は?」 「今日のところはあの手紙に免じてあなたたちに手は出しません。なので明日からですね。明日からゲームを開始します」     
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