気配~月明りの監視~

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「はあ……殿方のそういう目線には慣れておりますが……」 「すいません、根が正直なので……あっ小指くらいなら詰めますんで?」 「いりませんわ」  なにやら呆れたようにレリスがため息を吐いた。 「シューイチ様は変わった方ですわね」 「最近それ良く言われるんだよね?全然そんなことないのに」 「わたしくが関わったことのある殿方の中で三本の指に入りますわ」  それ絶対光栄なことじゃないよね? 「わたくしの素性とか気になりませんの?」  俺が中々その話題に行かないので、しびれを切らしたのかレリス自らそこに斬りこんできた。 「そこはあんまりかなー?それを知っても知らなくても多分レリスはレリスだろうし」 「……そうでしょうか?」 「まあ、出会って一日も経ってないのに何言ってんだって話だけどさ、それなら尚更レリスが何が好きで何が嫌いな女の子なのかを知りたいって思うね俺は」  そう言った前提があって初めて相手の込み入った事情に踏み込むべきだと思うんだけどね。  いきなり相手の聞かれたくないことを根掘り葉掘り聞くなんて、そんなの頭おかしい奴のすることだろ? 「なんだか皆さんがシューイチ様を信頼している意味がわかりましたわ」 「信頼……されてるのかな?」     
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