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「ええ、皆さんがシューイチ様をとても頼りになされているのを感じますもの」
少なくともテレアは俺に懐いてくれてるのはわかるんだけどね。
エナも出会ったばかりのころに比べたら、大分遠慮がなくなってきた気もするけど、これも信頼されてるということなのかなぁ?
フリルは……うん……まあ?
「きっとシューイチ様の人徳のなせる業なのでしょうね」
「結構いい加減なことばかりしてた気もするんだけど……」
「皆様と一緒にいると仲間と共にこうして旅をするのも悪くはないと思いますわね」
「そんじゃ俺たちの仲間になっちゃう?」
俺の誘いにレリスは首を横に振った。
「魅力的な提案ですが、今はわたくし一人の力でどこまで出来るのかを試したいと思っておりますので」
「そういやさっきもそれ言ってたね」
「今までずっと周りに頼り切って生きていたので、それではいけないと思いまして……」
そう言ってレリスがなんだか遠い目をする。
まあ財閥のお嬢様らしいから、今まで散々お嬢様扱いされてきてそれにうんざりした……とか?
だからと言ってその環境を捨てて冒険者になろうだなんて、発想が飛躍しすぎな気もする。
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