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聞けばエナは冒険者稼業のおかげか、割といろいろな地域に足を運ぶ関係上そこかしこに顔見知りがいるらしい。
そこでふと疑問に思ったことがあり、失礼を承知でエナに聞いてみることにする。
「そういやエナって何歳なの?」
「失礼ですよシューイチさん」
エナにジト目で見られる。
いやな?これはな?ちゃうねんな?
「話聞いてるとエナってもう長いこと冒険者してる感じがしたから、それでちょっと気になっちゃってさ……確かに失礼だったよな、ごめんなさい」
「まあ他意はないんでしょうけどね……17歳です」
「なんだ、俺とタメだったのか」
「冒険者になったのは今から5年前ですね……あの頃は色々と必死でしたし大変……まあそのことはいいんです」
一瞬だけエナの表情が暗くなるが、それを振り払うように首を振った。
しかしそんな頃から冒険者なんてやっていたのか……。
続きが気になったがよくよく考えるとエナと出会ってまだ二日目なんだよね。さすがにそこまで踏み込んで聞くのは早いと思いグッと我慢した。
「ようするに戦い方を覚えたいんですよね?私には剣を教えることはできないんですが……もし剣にこだわらないのであれば、魔法で良かったら教えられると思いますけど?」
「え?魔法って俺でも使えるの?」
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